「決算書読める化」プロジェクト


   [キャッシュフロー計算書]




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6.財務活動によるキャッシュ・フローの解説

このページではC/Fの財務活動によるキャッシュ・フローについて解説いたします。まず様式を 再確認しましょう。。

V. 財務活動によるキャッシュ・フロー
  短期借入れによる収入 ×××
  短期借入金の返済による支出▲×××
  長期借入による収入 ×××
  長期借入金の返済による支出▲×××
  社債の発行による収入 ×××
  社債の償還による支出▲×××
  株式の発行による収入 ×××
  自己発行の取得による支出▲×××
  親会社による配当金の支払額▲×××
  少数株主への配当金の支払額▲×××
     : :
  財務活動によるキャッシュ・フロー   ×××

財務活動のキャッシュフローは大きく有利子負債のキャッシュフロー、株主還元のキャッシュフロー、増資の キャッシュフロー、その他のキャッシュフローの4つに分類されます。

有利子負債には短期借入金の借り入れ・返済、長期借入金の借り入れ・返済、社債の発行・償還、リース債務の 支払いなどがあります。短期借入金については借り入れと返済の純額表示が認められていますが、長期借入金と 社債の場合は借り入れ・発行と返済・償還は総額で両建て表示することになっています。また、リースで資産を 取得した場合は、リース資産とリース負債がB/Sに両建て計上されます。取得時にはキャッシュの増減はないので C/Fには何も反映されませんが、リース債務を支払った時にキャッシュが減少するので 財務活動のキャッシュフローに記載されることになります。簡単に言いますと支払った年間リース料を C/Fに記載すると言うことです。

次に株主還元ですが、これには配当金の支払いと自己株式の買い取りが含まれます。自己株式の買い取りは 当該株式を売却した株主から見れば株主持分の払い戻しになるので株主還元と同様の取り扱いになります。
また配当金の支払いですが、連結決算の場合には親会社が行う配当金支払いと子会社が行う配当金支払いが あります。親会社が行う配当金支払いはそのままキャッシュが外部へ流出するのでC/Fに 記載されますが、子会社が行った配当金支払いのウチ、親会社が受け取った分はキャッシュフローは支出と収入が 同額になるのでキャッシュに増減がなくC/Fには何ら反映されません。ただし子会社にグループ以外の外部株主が いる場合は外部株主へ支払った配当金は「少数株主への配当金の支払額」として財務活動のキャッシュフローに 記載されます。これは「当該会社」の株主への配当ではないので「その他」に分類されます。 なお、子会社のグループ以外の外部株主のことを少数株主と言います。仮に子会社の株式を 親会社が70%しか保有していない場合は30%の株主が少数株主となります。この場合に子会社が10億円 配当金を支払った場合には、親会社には7億円配当金が入りますがこれはC/Fには反映されません。これに対して 少数株主へ支払った3億円の配当金は「少数株主への配当金の支払額」として財務活動のキャッシュフローに 記載されます。

最後に増資ですが、新株を発行して資本金を増やした場合はキャッシュが流入するので財務活動のキャッシュフローに 記載されます。


2020/2/20


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